「運命の人」は脳内ホルモンで決まる!

タイトルは書名そのまんまだ。ヘレン・フィッシャー博士という米国の人類学者が書いた本で、講談社から翻訳が出版されている。大変面白い本なので、内容を紹介したい。特に、これから結婚相手を選ぶ人、結婚した相手を間違えたかもと思う人、には有益と思う。

ヘレン・フィッシャー著『「運命の人」は脳内ホルモンで決まる! 4つのパーソナリティ・タイプが教える愛の法則』(講談社、2009年)

さて、この本が明らかにしているのは、人間は4種類のホルモンの分泌量によって生まれたときからパーソナリティ・タイプ(性格の型)が決定されており、またそのパーソナリティ・タイプによって理想の配偶者も決まってくるという理論だ。4つのパーソナリティ・タイプとそれぞれに影響を与えているホルモン、そしてそれらを一言で表現する言葉と主な特徴は次の通り。

  • 冒険型(ドーパミン) 生まれついての自由人。好奇心が強く、エネルギッシュで、想像力が豊かで、楽観的
  • 建設型(セロトニン) 社会を支える良識人。忠誠心が強く、権威と秩序を尊重し、ルールを守り、我慢強い
  • 指導型(テストステロン) 集中力があるリアリスト。率直で、精神がタフで、決断力があり、独立心が旺盛
  • 交渉型(エストロゲン) 気配りが得意な理想主義者。物事をつながりの中で捉えるウェブ思考が得意、想像力が豊かで、共感力があり、親切

また、最も優勢なホルモンによって決定されるパーソナリティを基本タイプ、2番目に強いものを副タイプと定義している。たとえば、基本タイプが建設型で、副タイプが交渉型なら、「建設型/交渉型」となる。

パーソナリティ・タイプ毎にパートナーに求めるパーソナリティ・タイプが異なる。次のような関係となる。

  • 冒険型 ⇒ 冒険型
  • 建設型 ⇒ 建設型
  • 指導型 ⇒ 交渉型
  • 交渉型 ⇒ 指導型

冒険型は、同じように好奇心の強い冒険型のパートナーを求める。建設型は、安定志向で家族の絆を重視する建設型のパートナーを求める。指導型は、自分にない優しさやネットワークづくりの能力のある交渉型のパートナーを求める。交渉型は、自分にない決断力や独立心のある指導型のパートナーを求める。という具合である。このような4つのパーソナリティ・タイプの特徴とパートナーに求めるものをまとめた表を作成した。

血液型性格判定には科学的な根拠はないが、このホルモンの働きがパーソナリティに強い影響を与えるという理論は最も科学的な性格判定といえるだろう。パートナー選択の理論も、自分の経験に照らし合わせても的確と思える。

フィッシャー博士はこれら4つのパーソナリティ・タイプを判定する診断テストを開発している。タイプ毎に14問ずつ、計56問の設問に回答し、指定された計算方法で集計するというものだ。

チェックボックスにチェック後、次のように採点する。

・4点 … すごくそう思う
・2点 … そう思う
・1点 … そう思わない
・0点 … まったくそう思わない

それぞれのスケールの点数を合計する。

スケール1~4は4つのパーソナリティ・タイプに対応している。

スケール1 … 冒険型
スケール2 … 建設型
スケール3 … 指導型
スケール4 … 交渉型

点数が一番多いスケールと次に多いスケールのパーソナリティがあなたの基本タイプと副タイプとなる。

たとえば、スケール1の合計点が32点で、スケール2が20点、スケール3が27点、スケール4が19点なら、「冒険型/指導型」となる。

実際のテストを体験したい方は本書を手にとって読んでいただくか、私まで問い合わせいただきたい。メールアドレスは info[at]junyx.net で、[at] を @ に書き換えて送信してほしい。

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