「複眼的な思考の大切さ」
今朝の朝日新聞土曜版Beの「悩みのるつぼ」は、回答者が岡田斗司夫さん。再婚して幸せに暮らしている女性が、過去の記憶を消し去りたいという相談です。
岡田さんの回答を読んでいて、スゴイな、と思ったのは、「相談者が書いていないこと」への鋭い気づきです。ぼくらは人に自分のストーリーを語るとき、自分 に都合の良いことだけを選択しています。他人に突かれたら痛いようなことは隠してしまうことが多いです。彼は相談者が隠していることを次々と指摘します。
「じゃあ仕事をやめようか」という迷いは相談文にいっさい書いていません
15年間、結婚生活を送り、2人の子供までいるあなたが、今の夫を見つけた経緯も、書かれてません
このような気付きを得るためには、視点を移動しながら考える必要があるだろうと思います。つまり、相談者自身、元夫、現在の夫、子どもたち、実家の両親、 元夫の両親、職場の同僚、客観的な第三者など、視点を切り替えながら相談者の行動を見つめるわけです。そうして初めてこの人の全体像が見えてくる。全体像 が見えることでアドバイスが明確になるのです。
昨日、福島県への山菜ツアーについて書きましたが、福島で働いているNGOの方から、主催のNPOは葛藤しながら活動しているのだとのご指摘をいただきました。まさに、自分自身の視点の貧困さを実感しました。
あらためて、複眼的な思考の大切さを思います。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11752830.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11752830