乗り越えるのが楽しい不幸

朝日新聞土曜版に「悩みのるつぼ」というコーナーがある。いわゆる悩み事相談のコーナーだが、回答者が皆クセのある人たちで、辛口の回答が書かれていて、実に面白いので毎回楽しみに読んでいる。(「悩みのるつぼ」で検索

今日の回答者は岡田斗司夫さん。やりとりを要約すると次のようになる。

相談者 主婦 34歳
結婚して7年になる主婦。子どもは作らない約束で結婚したのに、夫から子どもがほしいといわれ、悩んでいる。自分は子どもを持つ必要性を感じない。しかし、仲のいい夫の希望をかなえてあげたいが、抵抗がある。

回答者 評論家 岡田斗司夫
相談者の願望は二つ。「A 子どもが欲しくない」、「B 夫の望みをかなえてあげたい」。Aをあきらめるなら、「出産はするけど育児は夫がする」ことで納得してもらう。Bをあきらめるなら「子どもを作らない約束だった」で逃げ切るか、「他の誰かに産ませて育ててくれ」と突き放すか、だ。これらのいずれにしても、自分の幸せがそこにあるだろうか。幸せとは「不幸の回避」ではなく、「乗り越えるのが楽しい不幸」だと思う。「育児ストレス」「夫との口論」などの不幸の中で「夫と二人で乗り越えるのがもっとも楽しそうなもの」を考えてほしい。

「乗り越えるのが楽しい不幸」という言葉を読んで、なるほど、と思った。人生には必ずつらい出来事や苦労がある。そのつらさを誰かと一緒に乗り越えることが幸せなのだ。楽しい出来事が連綿と続くぬるま湯のような生活に、本物の喜びはないだろう。

岡田斗司夫さんのブログはこちら。
http://okada.otaden.jp/

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