映画『ファヴェーラの丘』上映会&ウテ・クレーマー氏講演会に行ってきました。
麻薬、暴力、腐敗のはびこるリオ・デジャネイロのスラム街(ファヴェーラ)に、音楽で社会を変革しようと決意した一人の男が現れた。男の名前はアンデルソン・サー。元麻薬の売人。ある日、腐敗した軍警の一団に弟を虐殺された彼は、この街から暴力をなくすため、子どもたちにギャングになること以外の未来があることを示すために立ち上がった。音楽で人々の意識を変革するのだ--少々ドラマチックに紹介すると、こんな感じでしょうか。
危険と隣り合わせの街の中で懸命に活動するアンデルソンの姿に心を打たれました。そして、アンデルソン率いる音楽集団「アフロレゲエ」のハイテンションな音楽に魂を揺さぶられた感じです。映画の原題は「Favela Rising」、立ち上がるファヴェーラ、といった感じかと思います。”Rising” という言葉に復興、勃興、自立など、色んな意味が込められているように思いました。
イベントの後半は、サンパウロのファヴェーラで地域の教育活動に長年取り組んできたウテ・クレーマーさんと仲間たちの講演があり、それも興味深いものでした。自分たちの活動している場所は、映画の中で描かれるほど暴力的ではない、貧しいけれども普通の人々が暮らす街だと語っていました。彼らの団体では、保育園、職業訓練のための木工所、パソコン・センター、診療所などを運営しています。世界各国の若者がそれらの場所でボランティアとして働いています。なんと、通訳をした青年を含め、会場に来ていた5人の日本人の若者も、ボランティアの経験者でした。こういう若い人たちがいることを知り、日本も捨てたものではないと嬉しくなりました。
メーリングリストでいただいたイベントの紹介文を添付します。
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★映画『ファヴェーラの丘』上映会&ウテ・クレーマー氏講演会★
日伯交流年である今年、ブラジルについてもっと知ってみませんか?
映画『ファヴェーラの丘』はリオデジャネイロのファヴェーラ(スラム)で
音楽による地域変革に挑戦するバンド「アフロレゲエ」の活動を
描いた作品です。予告編動画も観られる映画の公式サイトは↓です。
http://www.nowonmedia.com/favela/
ウテ・クレーマーさんはサンパウロのファヴェーラで長年、社会教育
活動に携わってきた女性です。興味深い御話を聴くことができる
でしょう。是非、この機会をお見逃しなく!
日時: 9月6日(土)午後3時10分から6時前まで
場所: 横川シネマ(公式サイトは↓)
http://ww41.tiki.ne.jp/~cinema-st/
入場料: 一般1,500円 学生1,200円(前売り券: 一般1,300円、
学生1,000円 DEODEO本店プレイガイド、横川シネマなどで発売中)
日時: 9月7日(日)午後1時から5時まで
場所: 海田町ひまわりプラザ(地図などの情報は↓)
http://www.manabi.pref.hiroshima.lg.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AC020000&WIT_oid=icityv2::Contents::4329
入場料: 一般・学生 1,000円 中学生以下無料
主催: CRIひろしま、ANT-Hiroshima、(社)アムネスティ・インターナショナル日本 ひろしまグループ
後援: ひろしま市民活動ネットワークHEART to HEART、グローバリゼーションを問う広島ネットワーク