映画「恋の罪」

映画「恋の罪」をサロンシネマで観た。かなりヘビーだ。
タイトルには恋とあるが、愛のあるセックスは全く登場しない。

ヒロインの一人である菊池いずみは恵まれた主婦でありながら夫の帰りを待つだけの日常に空虚感を感じ、ふとしたきっかけでセックスと売春にのめり込んでしまう。その世界への手引きをするのが尾沢美津子だ。美津子は有名大学の助教授でありながら毎夜渋谷の廃アパートに街で声をかけた男を連れ込み売春をしているのだ。

1997年に起きた東電女性社員殺人事件にこの映画はインスパイアされている。お分かりと思うが、美津子は殺されるのである。

その事件捜査を担当するのが吉田和子という女性刑事だ。和子は、愛人との関係で精神のバランスを保っているという。この役を水野美紀が演じているのだが、これまでのイメージとのギャップに衝撃を受けた。

人の心の深部にある闇を見せつけるような映画だ。と同時に、人の心がほんとにこんな風になるのか、という疑問も一方にはある。

映画の中で、一つだけ「良し!」と思ったのはラストシーン。女刑事が愛人からの誘いにのらなかった場面だ。この人は衝撃的な事件から人間の一面の真実を受け止め、自分の陥っていた落とし穴から抜け出すきっかけを得たのではないかと感じた。

– 映画「恋の罪」公式サイト http://www.koi-tumi.com/

とおくてよくみえない

広島市現代美術館で開かれている、高嶺格(たかみね・ただす)の「とおくてよくみえない」展を見に行った。印象に残った作品をいくつか書いておきたい。

2次元の部屋
一般の人から送ってもらった毛布や刺繍を枠に貼りつけ、もっともらしい解説文をつけて展示するという作品群。名もない人がつくったものを芸術作品として見せるという試み。古くは、マルセル・デュシャンが男性用小用器に、自分の妹に自分のサインを書かせ、「Fountain (泉)」というタイトルをつけて美術展に出品して物議を醸したが、アートとは何か、アーティストとは誰か、を問いかけるものだ。

ベイビー・インサドン
「在日韓国人である妻との結婚までの葛藤を写真とテキストで綴った」のだそうだ。ぼくが最初に驚いたのは、結婚前に6年間も付き合っていながら彼が在日の問題について全く学ぼうとしなかったことだ(もちろんその後に深く学ぶのであるが)。広島という土地は、在日コリアンも多く、原爆投下時にはおよそ3万人の在日朝鮮人が命を奪われたといわれる。平和活動に関わってきた関係上、原爆被爆の問題を学ぶ中で、在日の問題も学び、考えたからだ。また、妻が在日外国人教育および人権教育の運動に関わってきたので、この問題は日常的に耳にしてきた。

A Big Blow-job
「真っ暗な空間に廃材や不要となった家具とともに文字が照らし出される」という作品。文字は「共有感覚とは何か?」をテーマに書かれている。暗闇の中で、曲線に沿って並べられた文字に光が当てられていくので、一度に全部を読むことができない。そうした不自由な体験を強いることで、見る者に失われた感覚を取り戻させようとしているのだろうと思った。作品のタイトルはヤバい感じだが、学芸員の女性はそのことに全く触れなかったな、そういえば。

とおくてよくみえない
ボランティアとのワークショップから出来上がった作品とのこと。まず、老若男女のボランティアが一人づつ白い陶器で突起を作る (They look like dildos)。突起が地球につながったものであると捉え、世界に立ち向かうために彼らが突起に噛み付く。この動作を「影絵」に記録し、プロジェクターで映写する、というもの。彼らの動作は噛み付くというより、床に置かれた突起を四つん這いで咥えて、頭を上下しているので、それこそ、前の作品のタイトルにある動作に見えてしまうのだ。これに参加した人たち、恥ずかしくなかったのかな? 羞恥心を克服したんだろうな、きっと。それとも、ぼくの見方が間違ってるのかな?

6月25日には作家本人によるアーティスト・トークが行われるそうだ。

Martin Creed 展

広島市現代美術館に行ってきた。今の特別展は「Marin Creed(マーティン・クリード)」、イギリスのアーティストだ。

http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/main/special_exhidition.html

チラシには次のように紹介してある。

マーティン・クリード(1968年生まれ、ロンドン在住)は、1990年代初頭に活動をはじめ、日常とアートが境なく続いていることを、時にユーマルスに、またラディカルなほどシンプルな形体や手法によって表現してきました。2001年にはイギリスで活躍する現代美術家に授与される「ターナー賞」を受賞し、その活動は国際的にも大きな注目を集めています。

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イベント、アート、ボサノバ、映画の2週間

少々ずぼらかもしれませんが、この2週間の出来事をまとめて書いておきたいと思います。

11月16日(日)午前 国際交流・協力の日

平和のためのヒロシマ通訳者グループ (HIP)として、「ひろしまを英語でガイド」というプログラムを担当しました。広島の主要観光スポットを英語でガイドするための入門講座です。今回のテーマは「比治山」。受講者数は68人。HIP会員の参加者およびチューターの外国人を合わせた人数は26人と盛況なイベントとなりました。講座後のアンケートでは、「大変良かった」が78%、「まあまあ良かった」が22%と、プラス評価が100%で高い評価を得ました。皆で苦労して教材や運営の準備をしてきたので嬉しかったです。

11月16日(日)夕方 キャンドルメッセージ

ICBUWヒロシマ・オフィス主催のイベントに参加。劣化ウラン兵器の禁止を求める文字「BAN DU NEXT」を1000本のグラスキャンドルで描くというもの。主催スタッフは皆顔見知りなので、当然のごとく裏方をお手伝いしました。キレイでしたよ。

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