ショートバス

サロンシネマ2で上映中の「ショートバス」を見てきました。

http://shortbus.jp/

見終わった後に優しい気持ちになれそうな気がして、見に行ったのですが、その通りでした。自分では口に出せないことを出演者の誰かが代わりにしゃべってくれるとか、いろんなコンプレックスをもっていてもそれを解放する場があると楽になるとか、そんなことを思いながら見ていました。

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牛乳を注ぐ女

土曜日、国立新美術館にフェルメールの「牛乳を注ぐ女」を見に行きました。

・「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展
 http://milkmaid.jp/

割と小さな絵ですが、当時のオランダ絵画の中にあっては、画面が明るく、抜きんでて美しい色彩で描かれています。日本初公開とのことですが、生きている間に見られてよかったと思える絵でした。スカートの青がきれいでしょう? これはラピスラズリという宝石を砕いて絵の具にしたもので、金と同じかそれ以上の価値があったのだそうです。

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ミリキタニの猫

シネツイン1で公開中の映画「ミリキタニの猫」を夫婦で見てきました。地味なドキュメンタリー映画としては珍しく、満席に近い入場者でした。

80歳を超える反骨の路上アーティスト ジミー・ミリキタニの歩んだ歴史と、彼とリンダ・ハッテンドーフ監督との心の交流を描く。カリフォルニア州サクラメント生まれ、3歳で日本に帰国し広島に住む。17歳の時、自分は芸術家だからと父が勧める兵学校入学を拒否して渡米。第二次大戦が始まると、ツールレイクの日系人収容所に強制収容され、3年半をそこで暮らす。その間、市民権放棄の書類に署名させられ、市民権を剥奪される。この体験がミリキタニ翁の米国政府に対する不信感を決定的にする。監督の尽力により、1959年に市民権が復活していたことを知るまで、市民権も社会保障もなしで生きてきた。

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映画「ヒロシマナガサキ」

映画「ヒロシマナガサキ」を観てきました。

素晴らしい作品です。いわゆるカタイ映画ですが、映像や切り口を切り替えながら展開するので、途中で飽きさせることがありません。

・ヒロシマナガサキ
http://www.zaziefilms.com/hiroshimanagasaki/
・サロンシネマ&シネツイン
http://www.saloncinema-cinetwin.jp/

これまでも多くのドキュメンタリー映画を観てきているので、記録映像や写真は見慣れたものが多いことは否めません。しかし、複数の被爆者の証言をテーマ毎につなぎ合わせて再構成する手法はぼくにとっては新鮮でした。爆発の瞬間、避難の様子、放射線の影響、戦後の闘病・生活苦といった局面を明らかにしていきます。

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美術館と桜開花

桜アップ久々の日記スタイルです。

よく晴れた日曜日、広島県立美術館と縮景園に行ってきました。

県立美術館では、日曜美術館30年展と収蔵作品展を見ました。30年展ではいろいろ興味深い作品がありましたが、特に印象に残ったのは作家ラフカ ディオ・ハーンの息子、小泉清の絵でした。血を吐くような彩色と荒々しい絵の具の盛り上がり。この人、妻が亡くなった1年後、61歳の時に自殺したそうで す。

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